« 災害(さいがい)とは、気象などの自然現象の変化 | メイン | アナキズムは思想体系というよりも思想傾向 »

Haikonen の認知アーキテクチャ

Pentti Haikonen(2003年)は人工意識を達成するには従来のルールベースの処理方式では不十分であると考えている。「脳はコンピュータとは全く違う。思考はプログラムされたコマンド列の実行ではない。脳は数値演算装置でもない。我々は数で考えたりしない」と Haikonen は言う。精神や意識を実現するのにそれらの根底にある計算規則を特定して実装するのではなく、Haikonen は「認知/内部イメージ/内言/苦痛/喜び/感情のプロセスやそれらの背後にある認知機能を再現する特殊な認知アーキテクチャ」を提案した。「このボトムアップ型アーキテクチャはアルゴリズムやプログラムを使わずに人工神経と呼ばれる基本処理装置を多数使って高レベルな機能を生み出す。」Haikonen は、これに十分な複雑性を持たせれば、このアーキテクチャが意識を発生させると信じている。彼はそれを「分散信号表現、知覚プロセス、混合様相、遡及力などを特徴とした操作のスタイルと手法」であるとしている。Haikonen のような意識の見方(神経を基にしたアーキテクチャを自律エージェントに導入することによって創発的に人工意識を生み出そうとする立場)は孤立しているわけではない。他にも Freeman(1999年)、Cotterill(2003年)の例がある。Haikonen(2004年)はこのアーキテクチャをあまり複雑でない実装にすることも提案しており、人工意識には至らないものの、感情と見られる状態を示すという。

人工意識は形式的に証明可能としても、実装されたものが意識を持っているかどうかの判定は観測に頼ることになる。

チューリングテストは、マシンと人間が対話することでそのマシンの知能を測ることを提案したものである。チューリングテストでは、対話の相手がマシンなのか人間なのかを推測する。人工意識体が観測者の想像を超え、意味のある関係を築いたときに初めてそのようなテストに合格したと言える。

猫や犬はこのテストに合格できない。意識は人間だけが持つ属性ではないだろう。しかし、人工意識をもつマシンもこのテストに合格できない可能性は高い。

前述したように、中国語の部屋はチューリングテストに合格するマシンが意識を持つ必要がないことを示すことによって、その妥当性に疑問を呈した。

意識によるものとされる人間の振る舞いは非常に幅広いため、マシンに意識があるかどうかを判定する全基準を定めることは困難である。

実は、間接知覚主義者からすれば、意識の有無を検証する振る舞いに関するテストはありえない。なんとなれば意識体は夢などの精神活動を行うからである。その点は意識体験の主観的性質を強調する人々が主張している。例えば、トマス・ネーゲルは論文 What is it like to be a bat? で、主観的体験は客観的に観測できないため還元されることがなく、物理主義にも反しないとしている。

客観的基準がマシンの意識をテストする前提条件として提案されているが、特定のテストに不合格であったとしても意識がないことの証明にはならない。最終的に、意識についての一般的理解が適用可能なら、マシンが意識があるかどうかを判定することができるだろう。
日本映画
バレエ
結晶学
ビリヤード
栄養ドリンク
キンボール
少子化
動物園
アレルギー
関東
為替レート
おつまみ
歌舞伎
運送
自動車工学
鳥インフルエンザ
サーフィン
薬膳
カバディ
高齢出産

人工意識の別の検証方法として、環境を人工的に構築して一部の刺激以外発生しないようにして、マシンをその環境に置いたときの学習能力を証明するという方法も提案されている。人間が何かに注目するメカニズムはまだ科学的に完全に解明されていない。この知識の欠如が人工意識の技術者によって利用された。つまり、「注目」のメカニズムが分かっていないため、マシンに関してもそれを測る方法が特定されていないのである。人間の無意識は、完全に注意力のない状態であり、前述のテストでは人工意識が注目した点を示す出力機能を持つ必要がある。Antonio Chella(University of Palermo)は次のように述べている[12]。 「概念と言語の間のマッピングは、概念構造の言語的シンボルによる翻訳である。適切な内部状態を持つニューラルネットワークによって実装された注目のメカニズムによってなされる。概念的表現を適切に走査する逐次的注目メカニズムを仮定したとき、事前の知識に基づいて生成された仮説に従えば、その場面で発生している興味深い事象を予測し、検出することができる。それゆえ、入力される情報からそのようなメカニズムが期待を生成し、仮説が実証されるような(場合によっては補正された)コンテキストを作成する。」

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.nmypwc.biz/blog/mt-tb.cgi/1144

About

2009年06月12日 09:06に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「災害(さいがい)とは、気象などの自然現象の変化」です。

次の投稿は「アナキズムは思想体系というよりも思想傾向」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35